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2010.02.1023:46

【名言格言の味わい】正直に明るく、滑稽に(産経新聞)

 「たのしみは 春の桜に 秋の月 夫婦仲よく 三度くふめし」

 江戸時代の歌舞伎役者、五代目市川團十郎「吾妻曲狂歌文庫」 

                   ◇

 江戸歌舞伎の黄金時代を作った五代目市川團十郎(1741~1806年))は文才にもたけ、「花道つらね」の名で狂歌師としても知られていた。

 狂歌は社会風刺や皮肉、滑稽(こっけい)などを和歌の文体に込めて作られ、江戸時代中期の天明のころは「天明狂歌」といわれ絶頂期を迎えた。残念ながら現在はすっかり廃れてしまっている。

 團十郎のこの歌は恐妻家、もとい愛妻家の筆者の好きな狂歌だ。人生の楽しみは、春に花を愛で、秋には名月を眺め、そして妻と仲良く食事をすることなんだと。臆面もなく妻との三度の食事が楽しみと詠んだ團十郎に、ただただ感服。

 ところで狂歌といえば、幕末に黒船がやってきた際の騒動を皮肉った「泰平の眠りを覚ます上喜撰 たった四杯で夜も眠れず」が有名だが、狂歌三大家の一人、大田南畝(なんぽ)(1749~1823年)の辞世の歌と伝わるのが「今までは人のことだと思ふたに 俺が死ぬとはこいつはたまらん」。

 凡夫の大半は死の恐怖とこの世への未練から、恐らく南畝と同じような心境になることだろう。平易な言葉で自由に表現するところに狂歌のよさがあるが、この歌は自らの死と向き合い、正直な思いを明るく滑稽に詠んでおり、南畝の真骨頂といえる。

 筆者も定年間近。團十郎のように妻との宴を楽しみつつ、南畝に負けない辞世の歌に今から挑戦してみるか。(板坂洋司)

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2010.02.1001:33

主流派vs知名度…日弁連会長選、初の再投票(読売新聞)

 日本弁護士連合会(日弁連)の宮崎誠会長の任期満了に伴う次期会長選挙が5日行われた。

 即日開票の結果、山本剛嗣(たけじ)氏(66)(東京弁護士会)の得票が宇都宮健児氏(63)(同)を上回ったが、山本氏が制した弁護士会は、全国52会のうち東京、大阪など9会にとどまったため、規定により当選者は決まらなかった。

 3月10日に再投票が行われる見通し。1975年に現在の選挙制度になって以降、再投票は初めて。

 日弁連は会則で、会長選で当選するには最多得票を得た上に、全国の弁護士会の総数の3分の1を超える弁護士会(18会)で最多票を得なければならないと定めている。

 この日の開票の結果、山本氏の得票は9525票、宇都宮氏は8555票(仮集計)だった。しかし、山本氏が宇都宮氏を上回ったのは、都市部を中心に9会にとどまった。一方、宇都宮氏は地方のほか、横浜、埼玉、愛知など42の弁護士会で山本氏を上回る票を獲得した。宮崎県弁護士会での2人の得票は同数だった。

 今回の会長選では、東京の3弁護士会や大阪弁護士会の主流派に推され、現執行部の路線の継承を掲げた山本氏に対し、多重債務問題や貧困問題への取り組みで知名度を高めてきた宇都宮氏は路線の転換を訴えた。

 最大の争点となった法曹人口問題では、司法試験の年間合格者数を2010年頃までに3000人程度に増やすという政府の計画について、山本氏は「数年は現状の2100~2200人とすべきだ」とする現執行部の方針に沿った主張を展開。これに対し、宇都宮氏は「1500人以下」としていた。

 宇都宮氏が約8割の弁護士会を制した背景には、ここ数年の法曹人口増加に伴う競争の激化などを理由に、さらなる増員に反対する弁護士の支持が宇都宮氏に集まったためと見られる。

 2度目の投票でも同じ規定が適用されるため、結論が出るかは不透明で、再び当選者が決まらなかった場合は、立候補者を含めて選挙を最初からやり直すことになる。日弁連の選挙管理委員会は「前例のない事態なので、混乱なく再投票を行えるよう努力したい」としている。

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